FancyBlue

祝 Fancy Blue、仏オークス勝利!追記あり

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7月5日、フランスからうれしいニュースが届きました!!

3歳牝馬限定のGⅠレース、ディアヌ賞(Prix de Diane)に、アイルランド産のディープインパクト産駒、Fancy Blueが出走し、見事勝利を収めました🎉!!

ディアヌ賞は2,100mのレースで、日本では一般にフランスオークスと呼ばれています。

このレースは過去にエルメスがスポンサーを務めたことがあり、当日は華やかに着飾った人たちが競馬場に足を運びます。

エルメスがスポンサーではなくなった今も、その華やかな雰囲気は変わらないということです。

それで、フランスでは、このレースが凱旋門賞や、フランスダービーと呼ばれるジョッケクルブ賞よりも人気があるそうです。

でも、今年は新型コロナウイルスの影響で無観客で開催されたため、そのような華やかな雰囲気はありませんでした。

どうせ勝つならば、例年通りの華やかな雰囲気の中で勝たせてあげたかったな・・・。テレビ中継であっても、そのような雰囲気を見たかったです。

それではここで、Fancy Blueのプロフィールを紹介します。

Fancy Blue

2017年2月2日生

父 ディープインパクト 母 チェンチコヴァ 母父 Sadler’s Wells

馬主 Michael Tabor, Derrick Smith, Mrs. John Magnier

Donnacha Aidan O’Brien厩舎所属

通算成績 4戦3勝

主な勝鞍 2020年Prix de Diane(GⅠ)、2019年Staffordstown Stud Stakes (リステッド競走)

Fancy Blueは、世界有数のサラブレッド事業体であるクールモアが生産した馬です。

母馬のチェンチコヴァはハイシャパラルの全妹で、良血だということなんですが、私、ハイシャパラルがどういう馬なのか知りませんでした(笑)。

そこで調べてみたのですが、2002年にエプソムダービー、アイリッシュダービー、ブリーダーズカップ・ターフを制し、2003年にブリーダーズカップ・ターフを連覇したとのこと。

その成績が評価されて、2002年、2003年のエクリプス賞最優秀芝牡馬に選出されました。エクリプス賞はアメリカの競馬の年度代表表彰だそうです。

おおー。確かにすごい実績を挙げた馬だったのですね。

13戦10勝という成績で引退した後はクールモアスタッドで種牡馬になり、シャトル種牡馬として南半球のニュージーランドやオーストラリアでも供用されました。

G1を10勝したソーユーシンクなど、優れた産駒を生み出しましたが、2014年に病気のため亡くなったそうです。

チェンチコヴァ自身は競走馬としてはそれほどの実績があったわけではなさそうで、2歳と3歳の時に6戦していますが、勝ったのはデビュー戦の1回だけ。

その後引退して繁殖牝馬になり、最初の産駒が2009年に生まれています。

クールモアがディープと交配させるため、チェンチコヴァを日本に送り込み、ディープの仔をお腹に宿した状態で、アイルランドに戻したそうです。

その後、アイルランドで生まれたのがFancy Blue。

チェンチコヴァの子どもはこれまでに、Fancy Blueを含めて、7頭が競走馬としてデビューしていますが、Fancy Blueが一番の出世頭になったようです。

ディープとの子どもはFancy Blueだけです。

チェンチコヴァは昨年、ディープ産駒のSaxon Warriorと交配したそうです。仔は無事に生まれたのかな。

Fancy Blueが評価されて、配合が決まったのだといいけど。

ずいぶん前置きが長くなりましたが、Fancy Blueは昨年の9月に2歳でデビューし、デビュー戦と、その次に出走したリステッド競走、Staffordstown Stud Stakesを連勝しました。

2歳時は、現在Fancy Blueを管理しているドナカ・オブライエン調教師の父、エイダン・オブライエン師が管理していました。

ドナカ・オブライエン師は元ジョッキーで、Fancy Blueのデビュー戦に騎乗していました。

イギリスの2000ギニーでSaxon Warriorを勝たせてくれたのもドナカ師でした。ディープ産駒とは何かと縁がある人ですね。

ドナカ師がジョッキーを引退して、調教師として開業した時に、Fancy Blueもお父さんの厩舎から移籍してきたのです。

そのニュースを聞いた時、正直言うと、お父さんの厩舎にそのままいてくれたらと思っていました。

エイダン・オブライエン師は本当に素晴らしい実績を残している調教師さんだからです。

ドナカ師はまだ21歳で、調教師としてはこれからの人ですから、すでに実績のある調教師さんに管理された方がいいと思っていたんですけど、いきなり結果を出してくれました。

開業してから4つ目の勝利がクラシックのフランスオークスだということで、大きな話題になっています。

photoAC

Fancy Blueが3歳になり、ドナカ師の厩舎に移籍してから初めて出走したのが、アイルランドの1000ギニー。

後方の位置どりになり、最後ものすごい脚で突っ込んできたものの間に合わず、エイダン師が管理するPeacefulの2着。

1000ギニーは1,600mのレースですが、Fancy Blueはその血統などから、距離が伸びた方がよいと言う人が多かったので、オークスに期待していました。

アイルランドのオークスに出走するのかと思っていたら、フランスオークスの数日前に同レースに出走することを知り、驚きました。

アイルランドのことはよくわからないのですが、フランスオークスが開催されるシャンティイ競馬場は、過去にディープ産駒が数回勝利を収めている競馬場です。

ディープ産駒に合う舞台だと思いますので、馬場さえ良ければ有望だと思っていたのですが、本当に勝ってくれるとは!

今年のフランスオークスに出走したのは11頭。前走で勝ったPeacefulも出走していましたが、3着でした。

今回は前目のいい位置をキープし、ゴール前では4頭の激しい競り合いになりましたが、最後に首をぐいっと突き出して勝利。2着のAlpine Starとは短首差でした。

レース後に、2着馬の調教師さんが「この馬には馬場が速かった」と言っているので、ディープ産駒には合う馬場コンディションだったのかもしれません。

それでも、最後までぐいっと伸びた勝負根性はすばらしかったと思います。

次走は7月18日に開催されるアイルランドオークスへの出走を検討しているとのこと。2週間後のレースで、前走との間隔が短いのがどうでしょうか。

また、イギリスオークスで強い勝ち方をしたLoveがアイルランドオークスの出走を検討しているという話もありますし。

うーん。でも、出走するならば、ぜひ頑張ってほしいです。

追記: この記事を書いた日の夕方、Fancy Blueが7月30日のナッソーステークスに出走する可能性が高いことが報じられました。まだ決定ではないそうです。

次走はどのレースになるのか、ニュースを楽しみに待ちたいと思います。

海外のレースは馬体重を発表しないので、Fancy Blueがどのぐらいの大きさの馬なのかはよくわかりません。

でも、見たところ、ディープの3歳牝馬によくあるような小柄の馬ではなく、ある程度馬格があるように見えます。

また、以下のツイートにもあるように、言われてみればディープのお母さん、ウインドインハーヘアに似ているところがあるかも!

こちらがウインドインハーヘアです↓。

鼻のところにまっすぐに細く入った白い筋と、細い顔の感じが似てますよね。ウインドインハーヘアの方が穏やかな顔をしていると思いますが。

公益社団法人日本軽種馬協会が運営しているJBISサーチで、2017年度生まれのディープ産駒を調べたところ、海外にいる産駒はわずかに12頭。

牡馬と牝馬が6頭ずつです。

その少ない頭数からフランスオークスのような大レースを勝つ馬が出るのですから、本当にすごいと思います。さらに、以下のツイートにも書きましたが、

ヨーロッパのクラシックレースにディープ産駒が出走すると、ほぼ百発百中と言っていいほど、勝利を収めているのです。

これもディープの業績として、強調しておきたいと思います。

クラシックレースの出走頭数を見ると、ヨーロッパの競馬は日本ほど、「どの馬もまずクラシック出走を目指す」という傾向はないのかもしれません。

それでも、クラシックに出走する馬はやはり有力馬だと思うので、そのなかで勝利を収めることができたのは、とてもうれしいことです。

Fancy Blueにはこれからも無事で、ますますの活躍を期待したいと思います。

この記事では、Fancy Blue以外にも、フランスの1000ギニーを勝利し、フランスオークスでは2着になったディープ産駒、Beauty Parlourのことも書こうと思っていました。

でも、ちょっと長くなりましたので、Beauty Parlourについてはまたの機会に。

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