ディープインパクト産駒は、2020年生まれが最終世代です。
ディープインパクトはどんな馬?のページに、ラストクロップの情報を書きました。
時間が経つにつれていろいろな情報が入ってきて、追記だけで対応するのが難しくなりました。
そこで、新しいページでラストクロップに関する情報をまとめることにしました。
2023年9月23日現在の情報です。
ディープ産駒の最終世代のデビュー前の情報は、以下のページをご参照ください。

ディープインパクト産駒のラストクロップ一覧

まずは、ディープ産駒の最終世代の一覧を掲載します。
2020年度生まれの産駒は、日本6頭、海外7頭、計13頭が誕生しました。
日本
勝ち上がり馬には👑のマークを、デビュー済の馬には🐎のマークをつけました。
名前、性別 | 母馬、所属予定厩舎、生産牧場 |
---|---|
🐎エレガントギフト 牝 |
ジュエルメーカー 杉山晴紀厩舎(栗東)、チャンピオンズF |
👑オープンファイア 牡 | ゴーマギーゴー 斎藤崇史厩舎(栗東)、ノーザンF |
🐎チャンスドゥアスク 牝 | ワッツダチャンセズ 梅田智之厩舎(栗東)、追分F |
👑スイープアワーズ 牡 | スイープトウショウ 友道康夫厩舎(栗東)、ノーザンF |
🐎メズマライジング 牝 | フォルト 藤原英昭厩舎(栗東)、社台F |
👑ライトクオンタム 牝 | イルミナント 武幸四郎厩舎(栗東)、社台F |
牡馬が2頭、牝馬が4頭です。
日本で生まれた産駒6頭は、全頭デビューすることができました。
それだけでも大変なことです。関係者の皆様に心から感謝します。
海外

海外で生まれた産駒の一覧です。
生産者 | 名前、母馬、性別、所属厩舎 |
---|---|
クールモア | 👑DRUMROLL (IRE) メイビー 牡 A・オブライエン厩舎
VICTORIUM (IRE) マインディング 牝 A・オブライエン厩舎 →繁殖入り(2023.1.9追記) 👑AUGUSTE RODIN (IRE) ロードテンドロン 牡 A・オブライエン厩舎 ハイドレンジアの2020 牡 A・オブライエン厩舎? →他界(2022.7.4追記) 母馬は皆Galileo産駒です。 |
アガ・カーン スタッド | AZMANIYA (FR) アズミーナ 牝
母父: Galileo |
ゴドルフィン | 👑SAHARA MIST (GB) ヒバーイェブ 牝 C・アップルビー厩舎(英) → H-A・パンタル厩舎 (仏)
母父: Singspiel |
ニアルコスファミリー | 🐎BOLD AS LOVE (IRE) マリシューズ 牝 D・オブライエン厩舎
母父: Galileo |
牡馬が3頭、牝馬が4頭です。
海外で生まれた産駒7頭のうち、4頭がデビューしました。
上に示した通り、デビューしていない産駒のうちの2頭はもう出走することがありません。
残りのAzmaniyaのデビューを待っています。
デビューしたラストクロップの成績

以下にディープ産駒の最終世代の成績をまとめます。
- デビューした馬 13頭中10頭 (日本 6頭全頭 海外 7頭中4頭)
- 勝ち上がった馬 6頭 (日本 3頭、海外 3頭)
- 勝ち上がり率 60% (勝ち上がり頭数÷デビューした頭数)
- GI勝ち馬 1頭 (海外)
- クラシック勝ち馬 1頭 (海外)
- 重賞勝ち馬 3頭 (日本 1頭 海外 2頭)
ラストクロップの一つ前の世代、2019年生まれのディープインパクト産駒のJRAでの勝ち上がり率は、約64%でした。
デビューした馬全頭に勝ち上がってほしいのですが、それは現実的ではないかもしれません。
できれば、あと1、2頭くらい勝ち上がってくれればと思いますが、どうなるでしょうか。
残念ながら勝ち上がれない仔たちにも、幸せな馬生があることを祈っています。
勝ち上がった馬の紹介

ディープインパクト産駒の最終世代で勝ち上がった馬は、以下の6頭。
牝馬2頭、牡馬4頭です。
- 日本 👑ライトクオンタム、オープンファイア、スイープアワーズ
- 海外 👑オーギュストロダン、👑ドラムロール、サハラミスト
重賞勝ち馬には👑マークをつけました。
日本

これからは、勝ち上がった馬たちを簡単に紹介します。まずは日本の産駒から。
👑ライトクオンタム
ライトクオンタムは2歳時の11月にデビュー勝ちを飾りました。
3歳になってから、武豊騎手を鞍上に迎えてシンザン記念(GⅢ)に出走。見事勝利しました。
その後は桜花賞に出走し、8着。オークスでは17着。
クラシック戦では残念ながら良績を残せませんでしたが、出走するだけでも大変なこと。
クラシック戦にとにかく出走してくれたことに感謝します。
何と言ってもまだ3歳。素質があることはわかっています。
これから適性を見極めて、何よりも無事に走ってほしいです。

オープンファイア
オープンファイアは国内の最終世代の先頭を切って、2022年9月にデビュー。見事勝利しました。
3歳になり、きさらぎ賞(GⅢ)に出走し、2着。
賞金を加算し、皐月賞をスキップして青葉賞への出走が発表されました。
しかし、脚部不安が発生し、青葉賞への出走を回避。
目標だった日本ダービーへの出走もなくなり、休養に入っています。
脚の状態が良くなることが条件ですが、菊花賞に出られる可能性はあります。
できれば、ディープ産駒最後の日本でのクラシック出走を果たしてほしいです。
スイープアワーズ
スイープアワーズは、デビュー前から大きな注目を集めていました。
なんといっても、母がGI3勝のスイープトウショウ。
2020年に他界した母にとっても最後の仔でした。
2021年のセレクトセールでは、ディープインパクト産駒の最後の上場馬になり、2億円で落札されました。

2023年4月、武豊騎手を鞍上に迎えて阪神競馬場でデビューし、5着。
同年7月、中京競馬場の2000mのレースで勝ち上がりました。4戦目の勝利でした。
鞍上は川田騎手です。
気性が難しいところがあり、少し時間がかかりましたが、勝てて安心しました。
できれば休養を入れてもらって、今後の成長に期待したいです。
スイープアワーズの全兄はレガッタ、スイーズドリームスの2頭。
全兄は重賞を勝っていないので、スイープアワーズは重賞を勝てるといいなと思います。
海外

海外で勝ち上がった3頭を紹介します。
👑オーギュストロダン
ディープインパクト産駒の最終世代と言えば、まっさきにこの馬の名前があがるでしょう。
2023年6月3日に、オーギュストロダンは英ダービーを制覇しました🎉
詳しくは、以下のページをご覧ください。

2022年7月に2戦目で初勝利を挙げ、3戦目で重賞(GⅡ)初勝利。同年10月には2歳GIを制しました。
2023年のクラシックの有力馬として期待されていましたが、3歳初戦の英2000ギニーは12着とまさかの大敗。
その大敗を乗り越えて、英ダービーを制しました。
海外では実績を挙げた馬は3歳で現役を切り上げ、種牡馬入りすることがあります。
オーギュストロダンは種牡馬入りが確実でしょうから、今年限りで引退ということもあるかもしれません。
無事に走り抜き、種牡馬入りしてくれることを祈っています。
オーギュストロダンについては、世界のGⅠレースや重賞レースで活躍したディープインパクト産駒にも記事を書いています。

👑ドラムロール
ドラムロールは、2018年に英2000ギニーを制し、種牡馬になったサクソンウォリアーの全弟です。
その血統背景もあって期待していたのですが、なかなかデビューしませんでした。
体質が弱いのかと心配していましたが、3歳になった2023年3月のデビュー戦で勝利を飾りました。
それからは順調に出走し、3戦目で重賞(GⅢ)を制しました。
まだ4戦しかしていないので、これからの馬です。無事に走り続けてほしいです。
ドラムロールについて詳しくは、世界のGⅠレースや重賞レースで活躍したディープインパクト産駒をご覧ください。
*2023年8月15日追記
ドラムロールは、6月22日にアスコット競馬場で行われたHampton Court Stakes (GⅢ)で7着。
このレースを最後に、デンマークに移籍しました。
オブライエン厩舎に在籍していた時の成績は、4戦2勝2着1回。

デンマークでは、Flemming Velin調教師が管理しています。
8月5日にKlampenborg競馬場で行われたリステッドレース(約1800m)に出走。
古馬相手に走り、4着でした。
ドラムロールは血統も良く、すでに重賞勝ち馬でもあります。
陣営の大目標はデンマークで種牡馬入りさせることでしょう。
まずは環境に慣れて、無事に走りきってほしいです。
サハラミスト
サハラミストは、ゴドルフィンが生産した牝馬です。
母のヒバーイェブはシングスピール産駒。
2歳時には英のフィリーズマイル(GI)で勝ち、3歳で米のイエローリボンS(GI)を勝っています。
半妹のウハイダもGI2勝。
米のブリーダーズカップ フィリーズ&メアターフ(GI)を勝った時の2着馬は、オーギュストロダンの母馬、ロードデンドロンでした。

サハラミストは4戦目で初勝利。
2023年4月に英でデビューし、2着。
デビュー時は英のC・アップルビー厩舎に所属していました。
英でもう1戦した後、フランスのH-A・パンタル厩舎に移籍。
仏移籍後2戦目で初勝利を挙げました。
Deep Impact 3yo SAHARA MIST breaks her maiden over 3000m
1/2 sis to Gr1 Wuheida, dam Gr1 Hibaayeb
Descended from Mumtaz Mahal through Oh So Fair@AlexPantall @godolphin @AgaKhanStuds @LongBallToNoOne @tetrarch1911 @netkeiba pic.twitter.com/wkWfaVKv6c
— Pedigree Update (@pedigreeupdate) September 22, 2023
9月22日にトゥールーズ競馬場で行われた3000mの未勝利戦でした。
欧州でもう一頭勝ち馬が出たことがとてもうれしいです。
サハラミストは移籍前のレースを除いて、3戦で3着以内に入っています。
適性を見極めて出走していけば、さらに勝ち星を挙げられるでしょう。
無事に頑張ってほしいです。
ディープインパクト産駒のラストクロップについて、今後新しい情報が入りましたら、こちらのページを更新していきます。