ディープインパクト

岡田繁幸さんとディープインパクト

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昨日、ビッグレッドファーム代表の岡田繁幸さんが亡くなられたというニュースが飛び込んできました。

 

私は一競馬ファンであり、もちろん岡田さんにお会いしたことはありません。

さまざまな競馬番組に出演されているお姿を拝見していただけですが、なぜこんなに悲しいのか。

知らないうちに、ずいぶんと親しみを感じていたんだなと実感しました。

今日は一人のディープファンから見た岡田さんの思い出を書いていこうと思います。

偉大なホースマンである岡田さんの思い出を書くのに、ずいぶん偏った視点だと思います。

でも、どうせ私は偏っているので(笑)とある意味開き直っています。

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一人のディープファンから見た岡田さん

一競馬ファンにすぎない私は、出演されていた競馬番組で岡田さんを拝見していました。

スポーツ紙に寄せられた予想記事なども熱心に読んでいました。

馬体の見方などさっぱりわからず、岡田さんの豊富な知識にいつも感銘を受けていた私。

クラシック戦線に向かう有力馬たちや、パドックを周回している馬たちの診断などを聞いて、ディープ産駒がよい評価を得られれば喜んでいました。

ディープの初年度産駒で私が特に応援している仔がいましたが、岡田さんが競馬番組に出演されていた日に特別レースに出走。

岡田さんはパドックをご覧になって、

「〇〇に瑕疵(かし)がある」

と一言。◯◯は脚の部位でしたが、忘れました。

「このレースは勝てるかもしれないが、上に行くのは難しい」

というようなことをおっしゃったのです。

岡田さんが言ったように、その仔はレースには勝ちましたが、以降は勝利を上げることができず。

2勝という成績で繁殖に上がりました。

当時は岡田さんの見立てが間違っていることを望んでいたのですが(笑)、診断は正しかったですね。

「〇〇に瑕疵(かし)がある」

岡田さん、よくそうやっておっしゃっていましたね。まだ「懐かしい」と言う気持ちにはなれませんが。

また、グリーンチャンネルの2016年のダービーに向けた有力馬診断で、ディーマジェスティを1位に挙げていらっしゃったのも印象に残っています。

いらすとや

この年のダービーはレベルが高いと言われていて、マカヒキサトノダイヤモンド、エアスピネル、リオンディーズなどの有力馬がいました。

ディーマジェスティは8番人気で皐月賞を制し、ダービーで一番人気に押されました。

ディーマジェスティは日高で生産された馬ということもあり、岡田さんも熱心に推してくださっていました。

ご存知のように、その年のダービーを制したのはマカヒキ。ディーマジェスティは3着。

サトノダイヤモンドは2着で、ディープ産駒のワンツースリーでした。

特に応援していた初年度産駒のパドック解説も、この2016年ダービーに向けての有力馬診断もまだ録画が残っているはず。

ジェンティルドンナが勝利した2014年の有馬記念のグリーンチャンネル中継にも、岡田さんは出演されていました。その録画もあります。

見直したいです。でも、亡くなられたと知ってから見るのは寂しいです。

岡田さんのディープインパクトに対する評価

ツイッターにも書いたのですが、2010年に朝日新聞出版から、「ニッポンの名馬」というムック本が出版されました。

https://twitter.com/Susie73629484/status/1372842520590262273

「プロが選ぶ伝説のサラブレッドたち」という副題がついています。

競馬のプロである記者や識者、関係者にアンケートをとって、ニッポンの名馬10頭を選出するという企画でした。

アンケートに回答していたのは大部分が競馬関係の記者やジャーナリスト、評論家といった方々。

競馬中継のアナウンサーや競馬に詳しいタレントの方、元調教師や生産者の方もいました。

photoAC

アンケートの内容は、

  • 名馬だと思う3頭を挙げる
  • 名馬の条件とは
  • 名レースだと思うレースを挙げる
  • 名レースの条件とは

というものでした。

3頭を挙げられるので、3頭を記した回答者が多いなか、岡田さんはディープインパクトだけを挙げていらっしゃいました

あとの2頭は「該当なし」とされていました。

以下、岡田さんの回答を引用します。

ディープが名馬である理由を、

強くて速い。

このことは体形に恵まれ体質に恵まれなければ実現できないのですが、この馬はエネルギーのロスがなく

血統的な背景からくる理想的体質(サラブレッドで最高)で完璧に近い走りが実現できた

と記されています。

さらに、

サラブレッドが実現できうる最高のストライドを実現したと思う。

もしそれ以上の馬が現れるとしたら。このまま体格が増すことだ。

とも書かれています。

父に続いて無敗の三冠を達成したコントレイルは、菊花賞の時点では458kg。

大阪杯に備えて帰厩した今は20kgぐらい増えているそうで、まさしく「このまま体格が増す」ということになっていますが。

岡田さんのコントレイルへの評価は聞いたことがなかったな・・・。聞きたかったです。

また、岡田さんは名レースにディープが勝利した2006年の有馬記念を挙げていらっしゃいます。

名レースの条件は、

強い馬が強さを本当に証明する場面を見られる。

ことだそうです。

ディープ産駒を高く評価してくださっていた岡田さん。

残念ながらマイネルの馬や、他の所有馬からはこれといった活躍馬が出てきていませんが、スマイルカナちゃん(笑)が頑張っていますね。

これからも岡田さんの期待を背負って活躍してほしいです。

ダービー制覇の夢

競馬ファンの多くが、岡田さんのダービーを制覇したいという夢を知っていました。

日本のダービーだけでなく、イギリスのダービーの制覇も目指されていて、毎年のように「これ!」と見込んだ馬を英ダービーにも登録していました。

馬を愛し、ご自身が見込んだ馬たちを信じ、その気持ちを競馬ファンに率直に伝える。

競馬ファンも失礼ながら「また大きなことを言っちゃって」と思うことはありました。

でも、それを不快に感じなかったのは、岡田さんが純粋にそう信じておられたからだと思います。

競馬ファンは岡田さんの競馬に対する情熱を感じ、競馬を支えるファンへの感謝の思いを理解していました。

だから亡くなられたことがこんなに悲しいんですね。泣きながらこの文章を書いています。

道半ばのダービー制覇の夢は、残された方々が継いでいかれるのでしょう。ファンとして、遠くから応援したいと思います。

岡田さんのお眼鏡にかなって、外国から戻ってきたダノンバラードの産駒がその夢を叶えることができたら最高なのですが。

一ファンがこれほど悲しいのですから、ご家族の皆さまや関係者の方々、親交のあった皆さんの悲しさはいかばかりか。

心からご冥福をお祈りします。

新型コロナウイルス感染を阻止するという点から考えると可能かどうかわかりません。

でも、競馬場で追悼の記帳などができるようにならないかな。オンラインでもいいですが。

名馬が天国に旅立った後にそのようなイベントが開催されています。

これほど競馬ファンにも愛された岡田さんに対しても、記帳したいファンはたくさんいると思います。

この機会に岡田さんが執筆された本が読めないかと思って探してみたのですが、そのような本はないようですね。

かろうじて、2019年に出版されたインタビュー集がありました。

岡田さんのご逝去で、喪失感がこれほど大きいことに驚いています。

馬体の見方などはある意味企業秘密で、それを公開することをまわりの方に止められていたこともあったとか。

でも、岡田さんは競馬ファンへのサービス精神が旺盛な方で、その知識を惜しみなく伝えてくださいました。

岡田さん、競馬に関していろいろ教えていただき、ありがとうございました。

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