今日は地理が苦手な私が、無謀なことをやってしまおうと思います。
そう、今ディープ系の種牡馬が、世界のどこにいるかまとめようというのです(笑)。
ここで言う「ディープ系の種牡馬」とは、ディープ産駒で種牡馬になった仔たちという意味です。
毎回「ディープ産駒で種牡馬になった仔たち」と言っていると長いので。
最近うれしいことに、ツイッターで、世界各地にいるディープ系種牡馬の産駒がレースで勝利を収めたというニュースが、次々に入ってくるようになりました。
種牡馬は移動が多いといいますし、あくまでも現時点での繋養先になりますが。
今いる場所で、できるだけ長くかわいがってもらえるように祈りをこめて。
以下が、ディープ系種牡馬がいる国の一覧です。
2024年11月6日現在 16ヶ国 25頭 (シャトル種牡馬を除く)
1. スウェーデン Barocci
2. イギリス Study of Man
3. アイルランド Saxon Warrior、トーセンスターダム(2022年12月豪州から移動)、マーティンボロ(2024年11月仏国から移動)
4. フランス ケイアイノーテック
5. イタリア アルバートドック、ジェニアル(2022年10月スウェーデンから移動)
6. トルコ スマートロビン、サトノアレス、ゼッフィーロ
7. 南アフリカ ダノンプラチナ
8. インド フィエロ、サトノインプレッサ
9. インドネシア Lord Langley (日本での競走馬名 ラングレー)
10. 中国 オコレマルーナ、ゼーヴィント、ガリバルディ
11. オーストラリア Fierce Impact
12. ニュージーランド ステファノス、Profondo
13. アメリカ Dowsing
14. チリ ヒラボクディープ
15. アルゼンチン サトノフラッグ
16. ブラジル ヴァンドギャルド
この記事では、海外にいる種牡馬について書いていきたいので、日本にいる仔たちは除外ということで。
日本にいる仔たちは、皆さんもよくご存知ですし。
欧州
それではまず、ヨーロッパにいる種牡馬からご紹介します。
スウェーデン
スウェーデンで種牡馬をしているのはBarocciとジェニアルです。
それでは、まず2頭のプロフィールから。
Barocci
2009年2月28日生
父 ディープインパクト 母 バステッド
母父 Giant’s Causeway
ジェニアル
2014年2月7日生
父 ディープインパクト 母 サラフィナ
母父 Refuse To Bend
Barocci
Barocciが繋養されているのは、Rävdansens Stud。
Barocciは、フランスの1000ギニーを勝ったBeauty Parlourの全兄です。
フランス、アメリカで現役時代を過ごした後、スウェーデンで種牡馬入りしました。
初年度産駒が2018年にデビュー。産駒の活躍のニュースも聞こえてきています。
2019年度 3,000ユーロ
2020年度、2024年度 25,000SEK(スウェーデンクローネ)
(2021年~2023年は不明)
Racing Post紙のHPによると、2015年~2018年まではPrivateとなっていました。
*2023年2月26日追記
Barocci産駒の3歳牡馬、Maxmartinが、スウェーデンの昨年度の最優秀2歳馬に選出されました!!
2 yr old of the year –
Congratulations Maria Andersson and Rävdansens Stuteri AB. #swedishracing #horseracing pic.twitter.com/d6WhIH0z0K
— Swedish Horseracing (@swehorseracing) February 21, 2023
Maxmartinは5戦4勝3着1回。
今年の最初の目標はスウェーデンの2000ギニーだということです。
その後はダービーには向かわず、別のレースを目標にするそうです。
*2024年11月12日追記
Barocciは2021年度~2023年度のスウェーデンの種牡馬ランキングで2位になりました。
2019年は8位、2020年は3位になっています。
2018年にはスカンジナビアのファースト・シーズンサイヤーに輝きました。
2024年度は現時点で7位。最終的にもこれぐらいの順位だと思います。
ジェニアル (2022年10月にイタリアに移動)
*2022年10月15日追記
2022年10月、ジェニアルのイタリアへの移籍が発表されました。
スウェーデンでは結局2021年と2022年に生まれた産駒、2023年に生まれる産駒の3世代の供用になりました。
スウェーデンにいた時の文章もこのまま残し、イタリアの欄に新たにジェニアルを追加します。
ジェニアルはScandinavian racehorsesで繋養されています。HPにはジェニアルのかっこいい写真が掲載されています。
ツイッターのアカウントはこちら。
Decamond RacingさんのHPにも情報があります。
ジェニアルは皆さんもご存知の通り、日本でデビューした後フランスに渡りました。
フランスでの初戦は、鞍上に武豊騎手を迎えて、GⅢのメシドール賞に出走。
日本では当時の500万下のクラスにいた馬が、フランスのGⅢレースに勝利したということで大きな話題になりました。
その後は残念ながら勝利を挙げられず、昨年7月に引退。
引退後はドイツで種牡馬になるという話もあったそうです。
でも、ドイツで種牡馬になるための要件に合わず、スウェーデンで種牡馬になることになったそうです。
来年から供用開始でしょうか。スウェーデンで活躍している先輩、Barocciと同じように良い仔を出してほしいです。
*2022年1月4日追記:
2021年のクリスマスに撮影されたジェニアルの最新の動画です。
Geniale wishes you a Merry Christmas pic.twitter.com/91r1aW98YU
— Scandinavian Racehorses (@SRacehorses) December 26, 2021
*2022年5月4日追記
ジェニアルの現役時代の馬主、キーファーズさんのHP、キーファーズサロン。
そのサイトにジェニアルの最新情報が掲載されていました。
在仏記者の沢田康文さんが書かれたコラムで、ジェニアルは、
北欧の厳しい寒さも苦にせず元気に過ごしており、
気性も扱い易く一部の種牡馬で見られるような荒さもなく
牧場スタッフの方々に可愛がられている
とのことです。
性格の穏やかさは、他のディープ系種牡馬でもよく言われることですね。
可愛がってもらっているのが何よりです。
さらに、
産駒の特徴は体高がある立派なフレームを持つ馬が多く、
体幅は平均サイズで軽さがある芝馬タイプとの印象
と書かれています。
スウェーデンでの種牡馬生活が3年目になる今年。
交配頭数は「20~30頭の間と予測」されているとのこと。
詳しくはキーファーズサロンの沢田さんのコラムをご覧ください。
リンクを貼ってよいかどうかわからなかったので、リンクは貼りませんでした。
*2024年5月30日追記
ジェニアル産駒が初勝利を挙げました!!
Bro Park競馬場で行われた1600mの未勝利戦に、3歳騙馬のAllegrettoが出走。
約1.8倍の一番人気に推されていました。
最後のコーナーでするすると抜け出し、大差をつけてゴールしました。
同馬は5月15日にデビューし、2着になっていました。2戦目の初勝利です。
距離も1200mから1600mに伸ばしての快勝でした。
ジェニアルの初年度産駒は、2021年生まれの3歳。
競走馬として登録されているのは6頭です。
当初はドイツでの種牡馬入りが計画されていたため、スウェーデンでの始動が遅くなりました。
Allegrettoに続く産駒のデビューを待っています。
2021年度 25,000SEK(スウェーデンクローネ)
2022年度 20,000SEK(スウェーデンクローネ)
イギリス
イギリスには、2018年のフランスダービーを制したStudy of Manがいます。
Study of Manのプロフィールはこちら↓
Study of Man
2015年4月9日生
父 Deep Impact 母 Second Happiness
母父 Storm Cat
Study of Manは2019年に引退。引退後は、イギリスのLanwades Studで繋養されています。
このHPでは、動画で、この牧場に到着してからのStudy of Manの歩いている姿が見られます。
ちょっとがっしりしたたくましい感じの馬体ですかね。
2021年に初年度産駒が誕生しますね。これからの活躍が楽しみです。
2020年度 15,000ポンド
2021 ~ 2024年度 12,500ポンド
2025年度 25,000ポンド
*2024年5月11日追記
Study Of Manが繋養されているLanwades Studのオーナーさんへのインタビューで、嬉しいニュースが明らかになりました!
同じ牧場に繋養されているAlpinistaが、今年Study Of Manと交配し、受胎したということです!!
Alpinistaはご存じのように2022年の凱旋門賞馬。
同年に引退して繁殖牝馬となり、今年Dubawiの牝馬を出産しました。
Study Of Manが種牡馬入りした時から、オーナーさんが将来はこの2頭を交配させたいとおっしゃっていました。
しかし、そのためにはStudy Of Manに種牡馬としての実績が求められます。
実際、今年のAlpinistaの交配については、当初別の種牡馬が候補に挙がっていました。
でも、最近のStudy Of Man産駒の活躍を見て、考えを変えてくれたのでしょうか。
Study Of Manにとっては良い宣伝にもなりますし、走る仔が生まれてくれればもっと良いです。
まずは、来年元気な仔が無事に生まれてくれるように祈ります。
*2024年11月6日追記
10月19日に、イギリスのアスコット競馬場で行われたBritish Champions Fillies & Mares Stakes (GI)に、3歳牝馬のKalpanaが出走🐎
GI初勝利を挙げました🎉
She’s a star 🌟
Kalpana takes off like a rocket up the straight in the QIPCO British Champions Fillies & Mares Stakes under @WilliamBuickX
Another fabulous filly for the @JuddmonteFarms team to enjoy#ChampionsDay
— Champions Series (@ChampionsSeries) October 19, 2024
Kalpanaは大手の生産者・馬主のJuddmonteの生産馬。
9月の前走で重賞を初制覇し、GI初挑戦で勝利を飾りました。
これまでに8戦していますが、全レース3着以内に来ています。
今回のレースも強い勝ち方で、今後がますます楽しみになりました。
Kalpanaは来年も現役を続行することが発表されました。
同馬主で、2024年の凱旋門賞を勝利したBluestockingが引退したので、その跡を継げるような活躍をしてくれることを祈っています。
アイルランド
Saxon Warrior
アイルランドには、2018年のイギリスの2000ギニーで優勝したSaxon Warriorがいます。
Saxon Warrior
2015年1月26日生
父 ディープインパクト 母 メイビー
母父 Galileo
Saxon Warriorは、2017年のレーシングポストトロフィーにも勝利しており、GⅠ2勝を挙げました。
2018年9月のレースを最後に引退し、アイルランドのCoolmore Studで種牡馬入りしました。
Coolmore StudのHPには種牡馬紹介の動画がアップされています。
Saxon Warriorの現役時代のレース映像が見られます。
それにしてもCoolmoreのHPに掲載されている写真、どれもかっこいいなー。
腕のいいカメラマンさんを使って、お金もかけてそう(笑)。
Saxon Warriorはアイルランドだけではなく、2019年から2022年までシャトル種牡馬としてオーストラリアにも行きました。
*2022年11月5日追記
11月4日、サクソンウォリアー産駒の2歳牡馬、Victoria Roadが初めてのGⅠ勝利を挙げました
勝利したのは、アメリカのBreeders Cup Jevenile Turf。2歳限定の1600m戦です。
サクソンウォリアーにとっても産駒初のGⅠ勝利です。
世界中が注目する大舞台で、初めてのGⅠ勝利が挙げられたのはすばらしいです。
ムーア騎手がインタビューで父のサクソンウォリアー、そしてディープインパクトの血統を褒めてくれていたのもうれしかったです。
Victoria Roadは現時点で8戦4勝。これで4連勝。
前走はフランスのGⅢレース、コンデ賞に出走し、重賞ウィナーになっています。
フランスで2勝しており、適性があると判断されたのでしょう。
陣営は、来年はフランスダービーでの勝利を目指すと明言しています。
つまり、同厩のディープ産駒、Auguste Rodinとはレースを使い分けるということですね。
サクソンウォリアー産駒はこれまでに21頭が勝ち上がり。
Victoria Roadを含め、3頭が重賞を勝っています。
イギリス、アイルランド、フランス、スペイン、トルコ、アメリカで勝利を挙げています。
豪州でもそろそろ産駒がデビュー予定で、一層の活躍が期待されます。
*2024年5月26日追記
サクソンウォリアー産駒の3歳牡馬、Bornaがイタリアのダービー(GⅡ)で勝利しました!!
Bornaは2世代目の産駒。
同産駒初のクラシック勝利で、5頭目の重賞勝ち馬です。
Bornaはフランス産のドイツ調教馬です。イタリアには何度か遠征してきています。
今後はドイツのダービーを目標にするとのこと。
ますますの活躍を期待します。
・欧州
2019年度 30,000ユーロ
2020年度 27,500ユーロ
2021年度、2022年度 20,000ユーロ
2023年度 35,000ユーロ
2024年度 25,000ユーロ
2025年度 15,000ユーロ
・豪州(シャトル供用)
2019年度 30,000豪ドル
2020年度 17,600豪ドル
2021年度 13,750豪ドル
2022年度 19,250豪ドル
トーセンスターダム (2022年12月に愛国に移動)
トーセンスターダムは、2023年からアイルランドで種牡馬として繋養されています。
まずは、同馬のプロフィールを紹介します。
トーセンスターダム
2011年3月14日生
父 ディープインパクト 母 アドマイヤキラメキ
母父 エンドスウィープ
ご存知のように、トーセンスターダムは日本で競走馬生活をスタート。
5歳になって、豪州に移籍しました。
豪州でGIを2勝し、2017年に同国のWoodside Park Studで種牡馬入り。
豪州での種牡馬入りの経緯は、以下の記事に記しました。
Woodside Park Studでは、5年間種牡馬として供用されました。
2022年12月に当初はシャトル種牡馬として、アイルランドのZenith Stallion Stationに滞在することが発表されました。
しかし、豪州のWoodside Park Studの2023年の種牡馬リストに、トーセンスターダムの名前はありませんでした。
トーセンスターダムは2023年の種付けシーズン終了後もアイルランドにとどまっていたものと思われます。
そして、2024年もZenith Stallion Stationで種牡馬として繋養されることが発表されました。
豪州では2019年生まれが初年度産駒です。
現在は2020年生まれの産駒とともに、2世代の産駒が走っています。
2023年10月4日時点で18頭が勝ち上がり。
豪州でもこれから成績がますます上向いてくると思います。
でも、欧州のほうがトーセンスターダムには合っている可能性もあるので、移籍後の産駒の活躍も楽しみにしています。
・アイルランドでの種付け料
2022年度 7,000ユーロ
2023年度 5,000ユーロ
マーティンボロ (2024年11月に移動)
マーティンボロは2024年11月にアイルランドのCapital Studに移動しました。
フランスにいた時の記事はそのまま残してあります。
再度プロフィールを紹介します。
マーティンボロ
2009年8月2日生
父 ディープインパクト 母 ハルーワソング
母父 Nureyev
マーティンボロは2024年9月に、せりに上場しました。
3月に産駒のMajboroughがCheltenham FestivalのGIレースを勝っており、高く売却できると判断されたのでしょう。
せりの前から、アイルランドの牧場がマーティンボロに関心を示しているという噂がありました。
セールの結果は主取りでしたが、セール後に取引がまとまったのだと思います。
期待されての移籍だと思うので、今後がますます楽しみです。
これからも元気で頑張ってほしいです。
フランス
マーティンボロ (2024年11月に愛国に移動)
*2024年11月6日追記
マーティンボロは2025年からアイルランドのCapital Studに移籍することが発表されました。
フランスにいた時の記事はこのまま残して、アイルランドの項目にも新たな記事を追加します。
フランスにはマーティンボロがいます。
マーティンボロ
2009年8月2日生
父 ディープインパクト 母 ハルーワソング
母父 Nureyev
Study of Man、Saxon Warriorのプロフィールを見てきて、マーティンボロになると、ぐっとなじみがでてきますね(笑)。
マーティンボロは中日新聞杯、新潟記念とGⅢレースを2勝して、2016年11月のレースを最後に引退。
その後フランスに渡り、種牡馬入りしました。
マーティンボロというと、やはり全兄のフレールジャックを思い出します。
ディープの初年度産駒で、レース中の故障で命を落としたフレールジャック。
マーティンボロには兄の分まで、フランスで頑張ってほしいです。
マーティンボロは、2022年まではHaras de Grandcamp牧場で繋養されていました。
しかし、この牧場が種牡馬事業から撤退し、規模を縮小することになったそうです。
繋養されていた種牡馬は他の牧場に移りました。
マーティンボロも、2023年はポントルソン市にあるHaras De La Baieという牧場で繋養されます。
ポントルソン市は、かの有名なモンサンミッシェルから10km程度離れたところにあるんですね。行ってみたいです(笑)。
新しい牧場では、すでに実績を出している障害用の種牡馬として活動することになりそうです。
*2023年8月14日追記
マーティンボロ産駒が、アメリカで初重賞勝利を成し遂げました!!
3歳牝馬のElusive Princessが、8月4日にサラトガ競馬場で行われたサラトガオークス(GⅢ、約1900m)に勝利しました。
ELUSIVE PRINCESS could not be caught in the @FasigTiptonCo Saratoga Oaks Invitational (G3) with Flavien Prat up! #Saratoga pic.twitter.com/30blR4Yc7b
— NYRA () (@TheNYRA) August 4, 2023
サラトガオークスは、アメリカのNYRA(ニューヨーク州競馬協会)が創設した牝馬三冠シリーズの2戦目にあたるレースです。
Elusive Princessは、2022年9月にフランスのLe Mans競馬場でデビューし、勝利を収めました。
2023年5月のサンタラリ賞(GI)で2着、6月のフランスのオークス(GI)にも出走し、5着。
GIレースでは勝てなかったものの、鋭い末脚が目を引きました。
フランスでの成績は6戦3勝2着2回。そして今回7戦目でアメリカの重賞を制覇。
今後はアメリカに移籍するとのことです。これからも無事に、できればGIを勝ってほしいです。
*2024年3月23日追記
マーティンボロ産駒の4歳騙馬、Majboroughが偉業を達成しました!!
3月15日に英国のCheltenham競馬場で行われた3360mの障害レース、Triumph Hurdle (GI)で見事優勝しました。
The BIG horse with a BIG prospect…
Majborough wins the JCB Triumph Hurdle! #CheltenhamFestival pic.twitter.com/JfqFbZncNb
— CheltenhamRacecourse (@CheltenhamRaces) March 15, 2024
4日間にわたって行われる障害競走の祭典、Cheltenham Festivalの1レースです。
欧州は平地競走よりも障害戦の方が人気があるとは聞いていたのですが、歓声を聞くとうなずけます。
ディープインパクトがフランスから帰国した後に出走したジャパンカップに、Racing Post紙の記者さんが取材に来ていました。
その際に書かれた記事には、「ジャパンカップの歓声は、Cheltenhamにも負けないほど」と書かれていて、印象に残っていました。
今回Majboroughが出走したレースを見て、納得しました。
直前に大本命の馬が回避し、運が向いてもいました。
でも、大舞台で結果を出したMajboroughは素晴らしいです。
期待されているようですし、これからも無事で頑張ってほしいです。
マーティンボロにとっては、産駒初のGI勝利となりました。
以前から障害戦での勝ち上がりの良さが注目されていましたが、これからますます良い繁殖牝馬が集まるといいと思います。
そして、平地でもGI馬を出してくれたらと願っています。
それと、個人的にはこの機会に最近のマーティンボロの画像や映像が見たいです(笑)。
*2024年9月27日追記
9月20日、フランスで行われたAuctav Vente Obstacle 2024というセールに、マーティンボロが上場されました。
390,000ユーロの値がつきましたが、主取りとなりました。
マーティンボロは4:35:40あたりから登場。
上に記したように、今年3月に産駒のMajboroughがCheltenham FestivalのGIレースを勝っているので注目を集めていました。
1ファンにとっては、最近の姿を見られたのは嬉しかったです。
今繋養されている牧場にいる3頭の種牡馬のうち、マーティンボロの種付け料はトップです。
ビジネス的に、今売却したほうが利益が得られると判断されたのでしょうか。
ちなみに、売却された馬の最高価格はマーティンボロ産駒の4歳騙馬、Catch On Meでした。
*Haras De Grandcampで繋養
2017年度 4,000ユーロ
2019年度 4,000ユーロ
2020年度 4,000ユーロ
2021、2022年度 3,000ユーロ
*Haras De La Baieで繋養
2023、2024年度 3,000ユーロ
ケイアイノーテック
2022年12月、ケイアイノーテックのフランスでの種牡馬入りが発表されました。
まずは、プロフィールをご紹介します。
ケイアイノーテック
2015年4月7日生
父 ディープインパクト 母 ケイアイガーベラ
母父 Smarty Jones
豪州でGⅠ3勝を挙げ、種牡馬入りしたFierce Impactの全弟。
現在4歳で、3勝を挙げているケイアイシェルビーの全兄でもあります。
ケイアイノーテックは28戦3勝。
2017年6月にデビュー戦で勝利を収め、2018年にNHKマイルカップでGI勝利を挙げました。
それ以降は勝ち星を挙げられず、2021年に6歳で豪州に移籍。
移籍後は4戦しましたが、残念ながら勝つことはできませんでした。
最後のレースは2021年のGIマッキノンSで4着に入りました。
2022年になってからは出走のニュースもありませんでしたが、今回フランスで種牡馬入りが発表されました。
繋養されるのはオルヌ県のバニョール=ド=ロルヌ(Bagnoles-de-l’Orne)にあるKarwin Farm。
2023年から種牡馬事業を始める新しい牧場です。
サイトはまだ見つかりませんでしたが、牧場オーナーのツイッターアカウントにリンクを貼っておきます。
ケイアイノーテックの種牡馬入りについては、フランスのサイトの記事が参考になりました。
Karwin Farmの記事もありました。
また、フランスに渡ってからのケイアイノーテックの映像を見つけました。
撮影されたのは、2024年1月です。
2023年 €5,000
2024年 €3,000
イタリア
アルバートドック
イタリアにはアルバートドックがいます。
アルバートドック
2012年1月21日生
父 ディープインパクト 母 ゴールデンドックエー
母父 Unusual Heat
アルバートドックは小倉大賞典、七夕賞とGⅢレースを2勝しました。
先程のマーティンボロと同じですね。
2016年9月のレースを最後に引退。その後イタリアに渡り、種牡馬入りしました。
繋養されているのは、Società Agricola di Besnate牧場。
イタリアに渡ったのは2018年で、初年度産駒は2021年にデビューするとのことです。
イタリアの競馬って、経営不振というニュースも聞こえてきていましたが、今は大丈夫なんでしょうか。
*2023年12月9日追記
11月12日に開催されたGⅢのFederico Tesio賞。
アルバートドック産駒の4歳牡馬、Tempestiが昨年に引き続き勝利しました!
Tempestiはこれが重賞3勝目になります。
Premio Federico Tesio (G3)
2200m -88 000 EUR
MilanoTempesti (ITY)
(4C Albert Dock (Deep Impact) – Tender Hugs, by Bachelor Duke)
J: @CristianDemuro
T: Ricardo Santini
O : Spa Citai Di Olgiata Dormello Rz pic.twitter.com/VQk12NPsBs— (@WorldRacing1) November 12, 2023
5頭という少頭数でしたが、2着は昨年のドイツのダービー馬、Sammarco。
Tempestiは昨年のこのレースで、2021年の独ダービー馬、Sisfahanも下しています。
Sisfahanは今年の凱旋門賞に出走して7着になったので、おなじみかもしれません。
今回Tempestiの手綱をとったのは、クリスチャン・デムーロ騎手。
今秋2戦は勝ちきれていなくて心配していましたが、見事に結果を出してくれました。
レース後、Tempestiが来年も現役を続行することが発表されました。
無事に走り抜いて、将来は種牡馬になってくれるとうれしいのですが。
イタリアの国内事情が許せばというところでしょうか。
そして、Tempestiに続いて重賞を勝利するアルバートドック産駒も出てきてほしいです。
2018 ~ 2020年度 4,000ユーロ
2021年度 3,500ユーロ
2022年度 3,000ユーロ
2023、2024年度 6,000ユーロ
*2023年1月8日追記
アルバートドックが、2022年度のイタリアのリーディングサイアーになりました!!
アルバートドック産駒でデビューしているのは2世代だけ。
2019年生まれの初年度産駒と、2020年生まれの産駒です。
頭数も少ないのに、もうリーディングサイアーになってしまっていいんだろうかとも思います。
でも、素直に喜びたいです。
アルバートドックを繋養している牧場のHPに、興味深いニュースが掲載されていました。
初年度産駒のブラックタイプ獲得率は18.75%で、Dubawi、Frankelについで3位だとのこと。
上位2頭とは産駒数が違いすぎるので、単純に比較はできません。
でも、ブラックタイプ獲得率の高さが、リーディングサイアーになった一つの要因であるのは確かでしょう。
ジェニアル (2022年10月に移動)
現役時代のオーナーだったキーファーズさんのHPに、ジェニアルのイタリアでの繋養先の情報がありました。
ジェニアルはイタリア中部のAllevamento Massimo Farinaという牧場にいるそうです。
その他の詳しい情報はありませんが、わかりましたら追加します。
ジェニアルの現役時代やスウェーデンにいた時の情報については、
をご覧ください。
*イタリアへの移籍後
2023年度 3,000ユーロ
本当は海外にいる種牡馬の記事を一つにまとめたかったのですが、長くなりましたのでここまでにします。
続きはまた書きます!
ここに紹介されていた馬たちの父、ディープインパクトについては、ディープインパクトってどんな馬?をご覧ください。