今日はサトノダイヤモンドの思い出を書いていきたいと思います。
サトノダイヤモンドはセレクトセール出身馬ですが、それこそ生まれた時から大きな期待を背負った仔でした。
2013年度のセレクトセールの当歳セッションに上場され、2億3,000万円でサトミホースカンパニーに落札されます。
この同じセッションに上場されたディープ産駒のロイカバードは落札額が2億4,000万円。
この2頭は2015年11月8日の同じ新馬戦でデビューし、大きな話題になりました。結果はサトノダイヤモンドが1着、ロイカバードが3着でした。
それでは、サトノダイヤモンドのプロフィールをご紹介します。
サトノダイヤモンド
2013年1月30日生
父 ディープインパクト 母 マルペンサ 母父 Orpen
馬主 サトミホースカンパニー 池江泰寿厩舎所属
通算成績 18戦8勝
主な勝鞍 2016年有馬記念(GⅠ)、2016年菊花賞(GⅠ)
サトノダイヤモンドの血統
母のマルペンサはアルゼンチン産で、同国でGⅠを3勝した名牝です。
ノーザンファームに繁殖牝馬として購入されて、日本にやってきました。初仔がサトノダイヤモンドです。
全弟のサトノジェネシスは今年4歳なのですが、昨年2月にゆりかもめ賞で勝ち、クラシック戦線での活躍が期待されていました。
しかし、その後理由はよくわかりませんが休養に入り、現在まで戻ってきていません。
おそらく何か故障か体調不良があったんだと思うのですが。ぜひまた戻ってきてほしいです。
半妹のリナーテ、マルケッサも活躍しましたし、マルペンサは繁殖牝馬としても優秀だったんですね。
残念ながら、マルペンサはすでに亡くなっています。
サトノダイヤモンドの現役時代
話を戻しますと、サトノダイヤモンドのように大きな期待を背負った仔がまず目指すのは、クラシック制覇です。
サトノダイヤモンドも、勝ち上がった後にきさらぎ賞で勝利を収め、クラシック戦線に名乗りを挙げました。
馬主としても熱心に活動されている里見治さんは、当時GⅠを勝利したことがなく、サトノダイヤモンドに大きな期待を寄せておられたと思います。
しかし、この年は同期にすばらしい馬が揃っていて、皐月賞をディーマジェスティが、ダービーをマカヒキが獲り、サトノダイヤモンドは3歳春、無冠に終わってしまいます。
ご存知のようにディーマジェスティもマカヒキもディープ産駒で、ディープファンの私にとってはすばらしい年でした。
でも、関係者の方にとってはそんなこと言ってられないですよね(笑)。
特にサトノダイヤモンドの関係者の方にとっては、ダービーでは落鉄していて、わずか8cmの差で負けてしまったんですから。
マカヒキは3歳で凱旋門賞に挑戦するため渡仏。ディーマジェスティとサトノダイヤモンドは菊花賞に出走します。
菊花賞のパドックを見た時、
「ああ、今日勝つのはサトノダイヤモンドだ」
と思いました。
1番人気でもあったのですが、馬体が本当にすばらしく見えたからです。気品のある美しい馬体で、他の馬とは明らかに違っていました。
と言っても、私には馬体を見極める力なんてないんですけど(笑)。
素人目にもそれほどすばらしい仕上がりに見えましたが、レースでも圧倒的な強さを見せて勝利を収めました。
オーナーさんにとっては初めてのGⅠ勝利、ルメール騎手も初のクラシックタイトルだったそうです。
それにしても、この年は3強がきれいに一つずつレースを獲っていったんですね。振り返ってみると、なんか出来すぎというか(笑)。
サトノダイヤモンドも、あれだけの期待をかけられていたので、最後の一冠を無事に獲ることができてよかったと思います。
サトノダイヤモンドはその後、有馬記念に出走し、古馬のキタサンブラックをクビ差退けて優勝しました。
GⅠ7勝を挙げたキタサンブラックに3歳で勝利するなんて、すごいですよね。
サトノダイヤモンドは4歳秋に渡仏し、凱旋門賞に挑戦しましたが、残念ながら本来の力を見せることはできませんでした。
帰国後のレースは毎回上位人気になりながらも、満足のいく結果を得ることができず、低迷の時期が続きました。
この頃、調教師さんがサトノダイヤモンドに関して言ったことにがっかりしたこともあったなあ・・・。
それだけ期待通りの結果が得られていないということだったんですよね。すばらしい馬であることは皆がわかっていたんですけど。
しかし、2018年10月、川田騎手が騎乗した京都大賞典で、約1年8ヶ月ぶりに勝利を収めます。見事な復活でした。
サトノダイヤモンドは2018年の有馬記念で6着になったのを最後に引退。現在は社台スタリオンステーションで種牡馬になっています。
初年度産駒は今年生まれていますが、今年のセレクトセールの当歳セッションで、牝馬の産駒が1億円で購買されました。
新種牡馬では唯一の億超えだったそうで、サトノダイヤモンド産駒への期待の大きさが伺えます。
サトノダイヤモンドのお勧めレース
これはやはり勝利を収めたGIの2レースでしょうね。
特に菊花賞は、できればパドックの映像も見てほしい。他の馬とは違う存在感がわかると思います。
キタサンブラックを負かした有馬記念も、今後への期待を抱かせた忘れられないレースです。
また、復活勝利を収めた京都大賞典も必見です。
サトノダイヤモンドの魅力
サトノダイヤモンドの魅力は、なんといってもその美しい馬体ではないでしょうか。
レースに出走していた時の馬体重は500kg前後で、ディープ産駒にしては大柄でした。
胴が長くて、美しいラインに惚れ惚れしていました。セレクトセールで高値をつけたのもうなづけます・・・と言っても、当歳でわかるもんですかね?そういうのって。
でも、わかるから高値になったんですよね・・・。私にはわからないけど(苦笑)。
額のひし形の白斑から「ダイヤモンド」という名前がついたそうですが、顔もとてもハンサムですよね。本当に美しい馬だと思います。
生まれた時から大きな期待を背負っていたサトノダイヤモンドは、これからも種牡馬として期待されることになるでしょう。
これからもずっと元気でいてほしいですし、産駒の活躍を楽しみに待ちたいと思います。