オーギュストロダンがジャパンカップを最後に現役を引退しました。
レース後には芝コースで「引退お披露目式」を開催。
レース後2時間待っていた1万5千人の観客に見守られて、現役生活に別れを告げました。
画面越しに引退お披露目式を見ながら、ディープの引退式の様子を思い浮かべていました。
ディープが種牡馬入りした当時の私に、
「約20年後に英ダービーを勝った産駒が、ジャパンカップに参戦して引退式をやるよ」
と言ったら、
「は?」
の一言で終わっていたでしょう(笑)。
当時は、「海外のGIで勝てる産駒が一頭でも出ればいいな」ぐらいの気持ちでしたから。
オーギュストロダンはジャパンカップで勝利することはできませんでした。
でも、無事で現役生活を終えることができて、完璧な締めくくりだったと思います。
何より来日してから1週間ほど、これ以上ないワクワク感をくれて感謝しかありません。
オーギュストロダンの現役生活を振り返って
ここで、オーギュストロダンのプロフィールを改めて記します。
Auguste Rodin
2020年1月26日生
父 ディープインパクト
母 Rhododendron
母父 Galileo
馬主 M Tabor & D Smith & J Magnier & Westerberg
A P O’Brien厩舎所属
通算成績 16戦8勝2着3回
勝利レース: GI 6勝 GⅡ 1勝
2022年 イギリス Vertem フューチュリティトロフィーステークス (GⅠ)、
2023年 イギリス ダービー (GI)、アイルランド ダービー(GI)、アイリッシュ チャンピオンS (GI)、ブリーダーズカップターフ (GI)
2024年 イギリス プリンスオブウェールズステークス (GI)
3歳でブリーダーズカップターフを勝利した後、現役を引退すると思われていましたが、一転して現役続行が発表されました。
当時はブリーダーズカップ クラシックへの参戦を目標にすると言われていました。
しかし、僚馬で、血統的に向いていると思われたCity Of Troyが同レースに出走。
さらに、オーギュストロダンの4歳の戦績を見て、現役を続行しなくてもよかったのではと思わないでもありません。
でも、ファンとして4歳も走る姿を見られたことや、ジャパンカップに参戦してくれたことへの感謝の気持ちが大きいです。
4歳時のGI勝利は、メンバーがやや手薄だと思われたプリンスオブウェールズステークスだけでした。
でも、今年も欧州の複数のトップレースで上位に来ていたことは十分な実績です。
残念ながら道悪適性がなかったので、馬場が悪くなると能力が発揮できなかったのは痛かったです。
欧州の秋のレースは馬場が悪くなることがよくあるので。
それで、ジャパンカップへの参戦が実現したという面もありますが。
そして、オーギュストロダンの特徴として挙げられるのはその気まぐれな性格💦
勝ち目がないとわかると、一切やる気を出さない。
そもそも気持ちが乗らないと、全くファイトしない。
毎レースをとても期待して見ていた立場からすると、気持ちのアップダウンが激しかったです。
来日後陣営の話を聞くと、「気まぐれ」だという評価はなく不思議でした。
悪いことは言わなかったのか、本当にそう思っていなかったのかはわかりません。
でも、そのマイナス面を補ってあまりある実績を挙げてくれました。
夢には続きがある。きっと。
この「夢には続きがある。きっと」という言葉は、ディープのJRAのポスターに書かれていたもの。
ご存知の通り、オーギュストロダンはディープインパクトのラストクロップ。
そういう性格でもなさそうなのに(笑)、なんか見事にディープの物語を締めくくってくれました。
オーギュストロダンがいなかったら、ディープの種牡馬実績もこんなに輝きを増すことはなかったでしょう。
ディープの物語も、オーギュストロダンの物語もさらに続いていきます。
だから、「夢には続きがある。きっと」。
あれもこれも言いたいことはたくさんありますが、最後にオーギュストロダンへの言葉を。
Thank you for everything.
これからもずっと見てるよ。
無事で末永く種牡馬生活を続けてね。
同じ誕生日のサクソンウォリアーと一緒に頑張るんだぞ!
クールモアやオブライエン調教師、ムーア騎手にもお礼を言いたいです。
ジャパンカップ参戦と引退お披露目式の打診は本当に意外でした。
来日に際して動画を制作したり、日本のファンのためにあれだけのことをしてくれたことが不思議でもあります。
でもファンとしては本当にありがたかったです。
うーん、あの可愛いオーギュストロダンとのお別れはやっぱり寂しいですね。
このブログには、オーギュストロダンについて書いたページがいくつかあります。
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