昨年、弥生賞に「ディープインパクト記念」という名称が追加されました。
競走馬、種牡馬としての偉大な功績を称えるためのもので、ディープファンの私もとてもありがたく思っています。
今年は弥生賞の開催に向けて、中山競馬が「ファンが選ぶ 思い出のディープ産駒」の特別企画を実施しました。
ファンに思い出に残るディープ産駒を投票してもらい、上位10頭のフォトブックを製作するという企画です。
3月7日に投票が締め切られ、いよいよ結果が発表されました!
そして、3月13日(土)~31日(水)までの期間、この企画に関連した動画がJRA公式YouTubeチャンネルで配信されています。
競馬ライターの須田鷹雄さん、血統評論家の栗山求さん、津田麻莉奈さんが出演。
今日は投票結果をご紹介して、配信されている動画の感想を書いていきます。
「ファンが選ぶ 思い出のディープ産駒」投票結果
それではさっそく、投票結果をお伝えします。
なるほどーとも思いましたが、何か抜けている気もします(笑)。でも、10頭しか選べないので、しかたないですよね。
ちなみに、私が投票したのは以下の3頭でした。
- ハープスター
- ジェンティルドンナ
- リアルインパクト
「思い出のディープインパクト産駒」というタイトルがついていたので、現役馬はダメなのかなと思っていたんですよね。
でも、応募の条件に「現役馬はダメ」とは書かれていませんでしたし、投票フォームも現役馬でも投票できる形式でした。
現役馬も入れて投票する場合は、グランアレグリアを入れていたかもしれません。
コントレイルとグランアレグリアは、引退してからこのような企画があったら、間違いなくランクに入ってくるでしょうね。
あと、私のイチオシのハープスターが10位に入っていたのは嬉しかったです。もっと上でもよかったけど(笑)。
ダービー馬、ワグネリアンとマカヒキもしっかりランクインしていますね。
「ファンが選ぶ 思い出のディープ産駒」動画の感想
ここからは、JRA公式YouTubeチャンネルで配信された結果発表の動画の感想です。
動画自体はとても面白くて、「なるほどー」と思う有益な情報もありました。
司会の津田麻莉奈さんもグリーンチャンネルの数々の番組に出演されていて、競馬にとても詳しい方です。
進行も「何かいやだな」という部分がなくて、とても見やすかったです。
最初にディープインパクトの簡単な紹介があり、その後に投票結果が発表されました。
10位~6位までの馬については、短く紹介されていました。
5位以上の馬はレース映像も見せながら、ある程度時間をとって紹介していました。
この動画で特に印象に残ったのは、以下のことでした。
- ディープの現役時代。「あきらめてくれ」
- GⅠ馬を10頭以上出す種牡馬
- ハープスターの紹介
- どの配合でも走る
- ディープ系種牡馬にとって、南米は有望な拠点
- 海外の産駒
ディープの現役時代。「あきらめてくれ」
動画に出演されていた須田鷹雄さんは穴党だということで、ディープの現役時代は、ディープになんとかあらがおうとされていたそうです。
どのレースでも3角あたりから大外を回ってくるディープを見て、GⅠレースでもよく騎乗されているジョッキーに、
「(ディープは)なんとかならんのか」
と聞いたところ、
「どうにもならない。違う種類の乗り物のようなものなんで、あきらめてくれ」
と言われたそう。
この話、前にも聞いたことはありましたが、須田さんの口から改めて聞くと、あらためて驚きました。
GⅠ馬を10頭以上出す種牡馬
投票結果のランキングを見て、須田さんと栗山さんは、
「このランキングに入らなかったGⅠ馬がまだたくさんいる」
とおっしゃっていました。
GⅠ馬を10頭以上出す種牡馬というのはまれだそうです。そういう言葉を聞くと、誇らしい気持ちになりました。
ハープスターの紹介
他のページでお伝えしているように、私はディープ産駒のなかでハープスターが一番好きです。
それで、ハープスターの説明は興味深く聞きました。
須田さんいわく、
「フルゲートが最大18頭になった後、4角18番手から重賞を勝利したのは3回しかない。その2回がハープスター」
とのこと。ハープスターの末脚は本当に爆発的だったんですよ・・・。
どの配合でも走る
グランアレグリアの紹介のところで、母系がエーピーインディ系だという説明がありました。
血統評論家の栗山さんは、ディープとエーピーインディ系は合わないと当初思っていらっしゃったそうです。
栗山さんだけでなく、他の人もそんなことを言っていたような。
でも、グランアレグリアの活躍を見て、母父タピットの能力の高さをあらためて感じたとのこと。
アメリカの競馬はダートが主流で、芝のレースがメインの日本とは違います。
でも、グランアレグリアによって、アメリカで3年連続でリーディングを獲得したタピットのすごさやポテンシャルがよくわかったとおっしゃっていました。
そして、ディープとエーピーインディ系が合わないということも言えなくなったそうです(笑)。
須田さんは、
「ディープは結局何でも走るんですよ。血統評論家泣かせだ」
とおっしゃっていました。
「ディープとエーピーインディ系は合わない」というのは私もたびたび聞いてきました。
ディープはそういう壁を次々と超えてきているのですね。
ディープ系種牡馬にとって、南米は有望な拠点
サトノダイヤモンドの母のマルペンサは南米出身だということから、南米の競馬に関する話題になりました。
チリ、アルゼンチン、ブラジルの競馬はレベルが高くてタイムが速いとのこと。
日本もスピード競馬なので、南米の競馬との親和性が高いのではないかということでした。
実際に南米出身の繁殖牝馬が送り出した子どもたちが、日本の競馬でも活躍しています。
ディープ産駒でも、サトノダイヤモンド、マカヒキ、ダノンファンタジー、カレンブーケドールなどがいます。
須田さんや栗山さんは、日本国内はディープの後継種牡馬同士の競争が激しいので、活躍の舞台を海外に求めることも一つの方法だろうとおっしゃっていました。
南米はディープ系種牡馬に合うのではないかとのことでした。
現在、ヒラボクディープが種牡馬としてチリの牧場に繋養されています。
アグネスゴールドがブラジルで種牡馬として、何頭もGⅠ馬を出して大活躍しているそうです。
ディープ系種牡馬も南米に活躍の舞台を求めるのもよいかもしれません。
海外の産駒
この動画で紹介されているのは日本産のディープ産駒ですが、ご存じの通り、海外産のディープ産駒も活躍しています。
Saxon Warriorなどの海外の活躍馬にも言及されていました。
将来、日本でもそうですが、海外でも「ディープインパクト系」が形成される可能性があるとのこと。その日を楽しみにしたいと思います。