今日取り上げるディープ産駒はエイシンヒカリ。今思うと、エイシンヒカリも個性的な馬でしたね。
上の写真は、武騎手のデビュー30周年を記念した展示会で購入したポスターです。
ディープ産駒で一番驚かされたのはリアルインパクトなのですが、エイシンヒカリにも驚かされました。
まずは、エイシンヒカリのプロフィールをご紹介します。
エイシンヒカリ
2011年5月3日生
父 ディープインパクト 母 キャタリナ 母父 Storm Cat
馬主 栄進堂 坂口正則厩舎所属
通算成績 15戦10勝
主な勝鞍 2015年香港C(GⅠ)、2016年イスパーン賞(GⅠ)
ディープインパクトとStorm Catのいわゆる黄金配合の血統ですよね。
種牡馬として大活躍しているキズナやリアルスティールなど、多数の活躍馬がいます。
エイシンヒカリはデビューが3歳の4月末で、春のクラシックには間に合いませんでした。
しかし、デビューしてから5連勝でオープン入り。当時は相手が弱いからではないかと、力を疑問視する声もありました。
でも、競走成績を振り返ってみると、やはり力があったのだなと思います。
その競走成績ですが、15戦して(10-0-0-5)。つまり、勝つか負けるかなのです(笑)。
しかも、負ける時は掲示板にも載っていないという潔さ。
条件やコンディションが合えば勝っていたということですね。
海外で好成績を挙げたというのも、エイシンヒカリの大きな特徴です。
日本では残念ながらGⅠを勝つことはできませんでしたが、香港とフランスでGⅠを勝ちました。
ディープ産駒ではヴィブロスも海外で大活躍しましたが、いるんですね、そういうタイプの仔が。
エイシンヒカリのお勧めのレース
エイシンヒカリが一躍有名になったレースがあります。それは、2014年のアイルランドトロフィー。
東京競馬場で行われたレースですが、4コーナーまでは先頭を普通に走っていたのに、直線に入ってから、外ラチに向かって大きく逸れていってしまいました。
横山典弘騎手が騎乗していましたが、横山騎手は馬を内側に戻そうとしているようには見えず、行く気にまかせて、そのまま走らせていたように見えます。
そういうロスがあったのに、後続に3馬身半差をつけて圧勝!競馬をよく知らない人が見ても、面白いレースだと思います。
昨年引退された坂口元調教師は、雑誌のインタビューに答えて、レース後に横山騎手に話を聞いたところ、
「いやあ、馬場のいいところを走ってきちゃいました」
とおっしゃったそうです(笑)。横山騎手、面白いです。下手にコースを変えさせて、馬の走る気をそがないようにしていたのかなあ。
もう一つ、お勧めしたいのはフランスのGⅠレース、イスパーン賞。
リアルインパクトが3歳で安田記念に出走した時と同じように、エイシンヒカリがヨーロッパに遠征すると聞いた時は、うまくいかないんじゃないかと思っていました。
日本の軽い馬場の方が合う気がしていたからです。その前に出走した香港のGⅠレースも勝っていたんですけどね。
でも、それはやはり素人考えだったことが、後でわかりました(笑)。
朝起きて朝刊を見たら、エイシンヒカリがイスパーン賞で優勝した記事が載っていました。
一般紙だったので詳しい情報は書かれておらず、ネットで競馬の掲示板を見たら、えらく大差で勝ったことがわかりました。
それで慌てて、録画しておいたグリーンチャンネルの中継番組を見たら、とんでもなく強いじゃないですか!!唖然としたことを覚えています。
スタジオで司会進行をしていたアナウンサーさんたちも、解説の合田直弘さんも興奮していましたよね。ああ、また見たくなってきた!!
このレースの後に発表されたレーティングでは世界一になりました。その後、他馬に抜かれてしまいましたが。
4歳の5月からは武豊騎手がエイシンヒカリに騎乗していて、香港のGⅠレースも、このレースも騎乗していました。
武騎手はエイシンヒカリが2016年12月に引退するまでずっと、手綱をとってくれていましたね。エイシンヒカリと武騎手のコンビ、本当にワクワクしました!
このレースの後、イギリスのアスコット競馬場で行われたGⅠレース、プリンスオブウェールズステークスになんと一番人気で出走しました。
しかし、ただでさえタフなアスコット競馬場で、3~4日雨が降り続いて重馬場になり、力が発揮できませんでした。
エイシンヒカリのヨーロッパ遠征は、オーナーの強い希望があって実現したことだったようです。
インタビューによると、坂口元調教師はヨーロッパへの遠征は想像もしていなかったことのこと。
ヨーロッパのレースは一部を除いて賞金が少なく、イスパーン賞の賞金も日本の3勝クラスの1着賞金ぐらいしかなかったそうです。
イスパーン賞を勝っても遠征費は完全に赤字だったとのことで、オーナーの熱意がなければ、遠征は実現しなかったでしょうね。
エイシンヒカリの魅力
エイシンヒカリは逃げ馬で、スピードがやはり魅力でしたね。芦毛だったのですが、現役の時はまだ黒くて、本当に芦毛なのかなと思っていました。
アイルランドトロフィーでの逸走が有名なのですが、坂口元調教師によると、あの時はたまたまそうなったというだけのことだったようです。
あのレースがあまりにも印象的だったので、坂口師は「またああいうことをやってくれないか」という期待を感じられていたとか(笑)。
エイシンヒカリは、「負けん気が強いし、少しでも気に食わないことがあると暴れだす」馬だったそうです。
パドックで周回する時間が長くて、興奮しがちな日本のレースより、待機時間が短いヨーロッパのレースの方が合っていたのかもしれません。
エイシンヒカリは2016年12月の香港カップを最後に引退し、現在はレックススタッドで種牡馬になっています。
フランスでも印象的なレースを披露したことですし、ヨーロッパで種牡馬になるのもいいのではないかと思っていたのですが、日本で種牡馬生活を送ることになりましたね。
初年度産駒が2歳になり、今年デビューします。そして、昨日エイシンシトリンが門別競馬場で産駒の初勝利を挙げました。
JRAの2歳の新馬戦は来月からですが、JRAのレースでも産駒が活躍してくれることを祈っています。
エイシンヒカリにはこれからも元気で長生きしてもらって、自身と同じように個性的で、活躍する産駒をたくさん出してもらいたいです!!
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